女性が自分らしい働き方を選べる時代に
Q. パートで働いていますが、正社員になりたいのですが。
A. パートさんから企業のトップに上り詰めた例もありますよ。
例外的な話だと思われているかもしれませんが、車のセールスをしていてビー・エム・ダブリュー東京の社長に抜擢されて、ダイエーのトップになった方もいらっしゃいます。ブックオフの社長も、元はパートさんだったということで話題になりましたよね。
厚生労働省のパートタイム労働指針でも、パートタイム労働者が正社員に応募する機会を付与するよう、奨励しています。とくに「35歳未満であれば正規雇用者(正社員)にしたい」と考える企業が多いというデータもありますので、できるだけ若いうちに正社員に挑戦していくといいでしょう。
Q. 子育て中ですが、子どもが手を離れたら再就職したいと思っています。
A. これからどんどん支援策が進むと思います。
女性の再就職対策には厚生労働省も力を入れていますし、「女性と仕事の未来館」でもセミナーを行ったりガイドブックを作成したりしています。日本はこれから労働力人口が減っていきますので、主婦層だった人と中高年齢層に頼らざるをえない。そこで、できるだけいい条件で再就職してもらうために、職業能力の付与、両立支援・育児支援措置が進んでいくと思います。
個人レベルでは、家事を夫にも手伝ってもらうなど、周囲の意識を変えていくことが大切です。育児は自分ひとりではできませんので、ひとりで頑張るんじゃなくて家族や親類縁者、地域の人の助けを仰ぐのも大切なこと。近くに保育施設があるか、どんな支援サービスがあるのか、市町村の窓口や21世紀職業財団の「フレーフレー・テレフォン」などでよく調べて、安心して働ける背景を作ってから外に出るのがいいでしょう。
Q. パートタイマーにまつわる最近の状況について教えてください。
A. 現在、パートタイム労働者は1226万人います。
働く人全体の4分の1がパートタイム労働者で、男女比率は7対3と、圧倒的に女性が多いのが特徴です。働く女性の4割がパートタイマーなんですよ。
また、アルバイトやパートなどの非正規雇用者が働く人全体の3分の1を占めています。とくに、若年層に非正規雇用者が多いことから、社会間格差や階層分化の問題が指摘されていますね。
賃金からいうと、女性パートの収入は正社員の女性の収入の約7割弱、男性パートは正社員男性の半分以下です。これからは女性や高齢者の労働力が重要になってきますので、パートタイマーという身分で見るのではなく、社員と同じ労働をしているのなら同じ賃金を払って均衡処遇を図りましょう、というのが政府の方針になっています。パートを雇うことが企業にとって単に安上がり、お得、という考え方は改められていくと思いますよ。
Q. パートで働く人にアドバイスをお願いします。
A. パートでも労働法上の労働者です。
認識してもらいたいのは、パートでもアルバイトでも呼称に関係なく、労働法上の労働者なんだよ、ということ。労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法、均等法などの規定は全部適用されますし、遠慮しないでほしいと思います。
いろんなライフスタイルに合わせて多様な働き方を柔軟に選べるということは、女性にとって働きやすい時代にはなったんですね。全員が全員8時間労働をしなければいけないというような硬直した時代ですと、女性はこんなに社会に出ていけなかったでしょう。
また、最近はパートタイマーの求人が増えて、より働きやすくなってきました。景気が上向いてきた今は、パートやアルバイトから正社員になるチャンスともいえます。
どうしたら自分で安定した生活を維持して、豊かな老後を築けるか。手軽さばかりを考えないで、長い目で見て、賢い働き方を選んでいただきたいと思います。そのために、当館のキャリアカウンセリングを活用していただけるといいですね。これから働こうとしている人も対象になりますし、主婦層の再就職の相談も多いですよ。
女性が働くことに関する幅広い分野の書籍や雑誌、DVDなどを集めたライブラリー。 館内で閲覧できるほか、貸し出しも行っている。
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