家庭教師は「効率よく稼げる」?
収入を得るという意味でも、家庭教師は「おいしいアルバイト」なのかと思いきや、じつはそうではないらしい。
「家庭教師の時給はほかのアルバイトよりも若干、いいぐらい。ひとりの生徒につき、基本は週1回2時間ですから、ひとつの家庭からもらえるお金はそんなに高額ではないんです。普通に飲食店で長い時間働いたほうが、ずっと効率よく多く稼ぐことができると思いますよ。
今は2人の生徒を受け持っているんですが、受験生がいて、生徒数を増やすのは大変なので、収入的にはちょっとつらいですね(笑)。中3の生徒が無事に卒業したら、もうひとり生徒を増やしてもいいかな。私も大学3年生になれば、自由な時間が増えますし」
生徒あっての仕事だけに、自分の都合で働きたいときにバイトを入れるというわけにはいかないのが、ほかのアルバイトとの大きな違いだ。
「何曜日に行くっていう固定の曜日はあるんですが、生徒のスケジュールも学校の行事があったり、ほかの習い事をしていたりと、ランダムなので、細かいところは自分でやりとりして決めていきます。毎週予定が違う子もいますし、同じ曜日の同じ時間で固定じゃないと無理な子もいますし、まちまちですね。テスト前は回数や時間数を増やしてほしいと言われることもあります。
ドタキャンというか、生徒の具合が悪くなってしまったときとか、予定が丸々空白になってしまうこともあります。ほかの日に振り替えてあげるんですが、そのためには予定を変更して、自分の時間を割かないといけない。キャンセル料とかもないですし、それがちょっとつらいところかな」
では、大学の友達の間では、どんなバイトが人気なのだろうか。
「人によりますが、クレープ屋さんとか居酒屋といった飲食店で働いている子も多いですし、教職課程をとってる子だと個別指導とか塾講師とか。今はまわりに4人ぐらい、家庭教師をやっている友達がいるので、『精神的なフォローが大変だよね』とか、相談し合ったり情報交換したりしています。
私の大学ではアルバイトをしてない子も多いですね。する必要がない子もいますし、サークルで忙しくてできないって人もいます」
浅岡さん自身は、大学の授業とアルバイト、プライベートの3つそれぞれに全力投球。充実した日々を送っている。
「空いた時間に友達を誘って映画を見たり、食事に行ったり。大学のサークル以外に、社会人のバスケットボールチームに所属しているので、その練習もあります。あと、最近、岩盤浴にハマっていて、近所にもできたのでよく行っています(笑)。アルバイトで稼いだお金の使い道はそのあたりですね」
「教える自分」を発見して、自信がもてる
家庭教師の仕事をとても楽しんでいて、適性もあると思える浅岡さん。大学卒業後の進路はどんなふうに考えているのだろうか。
「大学を卒業してからも家庭教師をやるつもりはないです。アルバイトではなく、プロの家庭教師として生活をしていくとなったら、生徒の数を増やさないといけない。精神的にゆとりがあって、気を抜くところもある、学生のうちだからこそできるアルバイトだと思います。
教職課程をとっているので、学校関係の仕事に就きたいと思っていたんですが、今は変わってきました。家庭教師を通じて、教育の大変さがわかったというのもあって、進路については考え中です。学校で習うことと実際の生徒に接するのとでは違うので、アルバイトを通じて貴重な経験が得られたし、それは無駄にはならないと思いますね」
家庭教師のアルバイトに興味を持っている人に、アドバイスをしてもらった。
「大変なんじゃないかなって思って立ち止まってるんだったら、ちょっとでもいいからやってみると、いろんな世界が見えたり、考え方が広がったりすると思います。中学生の子って自分より若くて、考え方が違うんですよ。家庭環境によってしっかりしている子もいれば、子どもっぽい子もいて、生徒に合わせてあげられる自分がいるということで自信がつく。家庭教師のアルバイトを通じて、自分というものがしっかりしたと思うんです。自分の違う一面が見られるので、ぜひやってみたら、って言いたいですね。
学力的にも、自分がわかっていないと教えられないから、指導前に予習するので、自分にとってもプラスになる。アルバイトを通じて、生徒といっしょに成長じゃないですけど、自分も勉強して吸収することができたと思います」
生徒の家庭に出向いて、1対1で学習を指導をする。基本はひとりの生徒につき、週1回2時間。 生徒の集中力に合わせて、適宜、休憩をはさむ。お母さんが出してくれるお茶とお菓子をいた だきながら、生徒とコミュニケーションをとるひとときが楽しみなんだとか。
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