派遣会社との、上手な付き合いかた
15年にわたって、ほとんど仕事が途切れることはなかったという塙さん。「人見知りはぜんぜんしないです。派遣だといろんな職場に行って、一から人間関係ができるわけですから、人見知りする人はキツイかも」と笑顔で語ってくれたが、そんな適性のほかに、なにか仕事を途切れさせないコツがあるのだろうか。
「昔、派遣社員初期の頃、暇だった時に、10社の派遣会社に登録してみたんです。一時期は5社ぐらいから常に仕事の紹介が来ていました。でも、多くの派遣会社に登録していると混乱することもありますし、派遣会社との相性などを考えて、ここ5、6年は2社に絞って、そこでしか仕事をしていません。
今はネット上の自分のデータベースに仕事ができる期間や希望条件を登録しておくと、それを見た担当者から仕事があれば電話がかかってくるんですが、積極的に早く探したいと思ったらどんどん自分から電話してます。
派遣会社の営業さんと仲良くなるといい、とも言いますね。派遣先の会社から仕事を取ってくる営業さんと、派遣先と派遣スタッフのマッチングやアシスタント的な業務をするコーディネーターさんがいるんですが、私はなにかあったときは営業さんに相談しています。派遣先の担当者を直接知っているので、的確なアドバイスがもらえると思うんです」
これまでに正社員に戻りたいと思ったこと、紹介予定派遣を利用してみたことはなかったのだろうか。
「ずっと前、ラクで楽しくて、こういう仕事だったらずっとやっててもいいなと思ったことがあります(笑)。顧客情報の入力だったんですが、あいにく、そういう仕事は社員としては雇っていないんですよね。
数年前には、猫の手も借りたいほど急成長しているベンチャー企業で"社員にならないか"って言われたことがあって、なんとも思っていない男の人からいきなりプロポーズされるぐらいびっくりしました(笑)。でも、その時は紹介予定派遣じゃなかったので、派遣会社と派遣先との話し合いになって、結局、まとまらなくて流れてしまいました。
今は紹介予定派遣も含めて希望を出してはいるんですが、条件の良い仕事はあまりないですね。話がきたのは数回で、1回だけ面接まで行ったんですが、条件が合いませんでした」
仕事が途切れなければ、ずっと派遣スタッフとして働きたい
最後に、今後の展望について聞いてみた。
「紹介予定派遣の仕事が少ないことからもあまり楽観はしていません。ただ、これまでずっと目の前にあることに一所懸命やってきたので、短期的な課題としては、長期の仕事もできますってことを自分の自信としても経歴としても残したい。派遣歴15年で最大のコンプレックスは、3年同じ職場にいたことがないってことなんですよ(笑)。長く続けることが自分のなかで当たり前になれば、また将来に向けての勉強ができるかな、と。
経済的なことを考えると、定職に就きたいという気持ちもあります。社員みたいにひとつのことに腰を据えてやるという経験も素晴らしいと思いますし、憧れる面もありますね。でも、仕事が切れ目なくあれば、このまま50代、60代まで派遣スタッフを続けていってもいいと思っています」