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[女性特集]女性が働きやすい職場とは?

女性が制度を利用しやすい環境づくり

女性が快適に仕事を続けていくためには、出産や育児に関する制度が整っているだけでなく、制度を活用しやすい雰囲気がとても大切。東京都の「男女平等推進・両立支援企業データベース」に登録されている企業のなかでも、制度の活用実績や女性の採用人数が多いトップツアー株式会社(旧・東急観光株式会社)を取材した。

Text=萩原まみ Photo=柳沼康史
2007.07.19. Update

トップツアー株式会社<br>総務部 人材開発担当 主任<br><b>磯 茜</b>さん(28歳)

トップツアー株式会社
総務部 人材開発担当 主任
磯 茜さん(28歳)

働きやすさにつながる、数々の取り組み

 労働法の規定では、産前休業6週間と産後休業8週間、育児休業は原則、子どもが1歳になるまでの間と定められている。トップツアーではそれ以外にどんな取り組みをしているのか。まずは総務部の磯茜さんに聞いてみた。
「妊婦休暇というのが10日ありまして、妊娠した社員が検診などに行く場合、有給で休むことができます。産前産後休暇、育児休職中は無給ですが、出産後は育児休職を取得する社員が多いですね。育児休職は原則2年、事情があれば子どもの年齢が満3歳に達するまで延ばせます。
 復職した後もだいたいの社員は短時間勤務を活用しています。短時間勤務は、子どもが3歳までは5または6時間、小学校に入学するまでは7時間と、自分で選択することができます。もちろん、フルタイムの8時間を選んでもかまいません」


 トップツアーの社員数は約2000人。短時間勤務と育児休職を合わせると、常時20人ぐらいの社員が制度を活用中。女性社員の数自体が増加していることもあるが、制度を活用する率も年々上がっているという。
「やはりどこの会社でも、結婚、出産というのは女性が退職する大きな要因になってしまうと思うのですが、当社の場合は営業職が中心なので、結婚はともかく出産となると、営業の仕事と両立するのは難しい。ですから、営業から内勤に職種を変更するとか、支店から本社勤務に異動するとか、そういう配慮をして、勤務を継続しやすいようにしています。
 産休や育休などの制度を作るのは簡単ですが、利用しやすい環境をどう確保していくかが大きなテーマですよね。そういうところは非常に意識している会社だと思います」


 具体的には、どのような工夫をしているのだろうか。
「会社にはふたつ、宿題が生じると思うのですが、ひとつは休暇中の社員がそれまでやってきた仕事をどうするのか。人材を補てんしないと周りに大きな負担を生じさせるので、本人も休暇を取りづらくなってしまいます。
 もうひとつは復職してきたときにきちんと仕事を提供できるか。スムーズに職場復帰できるような環境を整えると同時に、本人の不安を解消することも必要です。2、3年いないと支店も会社も様変わりしてしまうので、休業中は会社から社報や社内報など、いろんな情報を自宅に郵送しています」

女性社員が感じる「働きやすい理由」

 ほかにも、男女問わず活用でき、働きやすさにつながる独自の制度があるという。
「クリエイティブ休暇という名前なんですが、年に2日、有給休暇とは別の休日があります。
 業種柄なのかもしれませんが、夏休みや休暇は長めに取る社員も多いですね。有休と前後の土日を合わせて9日間、とか。支店営業ですごく忙しくても、チームごとにカレンダーを見ながら調整をして交代で休みを取るんですよ。旅行に行く人がやっぱり多いですね。


 あと、女性の場合は生理休暇を毎潮につき1日取得することができます。個人差があるので取っても取らなくてもいいんですが、外回りの営業だと体力的にキツイときもあるので、自分の体調と相談して調整しています。女性の先輩が後輩の体調を気づかって休ませてあげることもあるみたいですね」


 セクシュアル・ハラスメントの防止には、社内に対策を講じる部署があるほか、社外にもヘルプラインが設けられている。電話に出るのは社員ではなくて社外の弁護士だ。
「匿名でも相談でき、何があったのか調べてもらうことができます。これも、働きやすい環境を作ろうという取り組みのひとつですね」


 ひとりの女性社員である磯さん個人は、今の職場が働きやすい理由をどのように考えているのだろう。また、なにか不満はあるのだろうか。
「上司や周囲が意見を聞いてくれる、話がしやすい環境ですね。入社していちばん感じたのは、同期、とくに女性の同期の雰囲気が似てるというか、素のままの自分でいられる会社なんです。
 ただ、私は支店営業から本社の総務部に移ったんですが、本社は定時に帰れる時もあるのに、支店の業務はお客様と直接やり取りすることが多いので時間が不規則になりがちです。同じ会社なのに、かなりの違いがあるのは決して良いことではないと思うので、なんとか改善できないものかと考えています。営業職はキツイこと、ツライことも多いので、後輩の相談に乗ってあげられる同性の上司を増やすことも重要な課題だと思います。とくに支店には若手女性社員の相談相手となるようなベテランの女性営業社員がまったくいないようなところもありますから。
 あとは旅行業界はどこもそうかもしれませんが、給料面に不満を感じている社員は少なくないと思いますね(笑)」


本社の打ち合わせスペース。部署や年齢の垣根を感じさせない和気あいあいとした雰囲気。

本社の打ち合わせスペース。部署や年齢の垣根を感じさせない和気あいあいとした雰囲気。

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