やりたいことがある幸せ
実家の居酒屋の手伝いも含め、いろいろアルバイトをしてきたという川島さん。約3年前から、ボイストレーナーのアルバイトに専念している。
「音楽に関わることでお金がもらえたらなって考えていたので、ボイストレーナーでもいいかなって思ったんです。人に教えることで、自分の練習にも勉強にもなりますし。
最初は週5、6日やってたんですけど、そうするとバンド活動があまりできなくなっちゃう。なので、バイト先にお願いして、週3、4日に減らしてもらいました」
ボイストレーナーの仕事は誰にでもできるものではないが、時給は他のアルバイトと変わらない額だという。では、川島さんが「フリーターはツライ」と思うのは、どんなときなのだろう。
「健康保険が親の扶養なんですよね。年金も未納です。親は私の音楽活動を応援してくれてますけど、保険の申告の時期になると『ちゃんと保険のある会社で働いたら?』って……。ボーナスをもらったこともないし、土日休みで、仕事終わったら習い事したりっていう生活に憧れることもあります」
とはいえ、「就職できなくて仕方なく」とか「なんとなくなりゆきで」フリーターをやっているわけではなく、みずからフリーターの道を選んだ川島さんの口調は明るい。
「やりたいことがない人も多いと思うので、私は幸せなほうだと思います。好きなことがあって、それに反対する人がいないので。親も『適当にダラダラとフリーターやってたら怒るよ』って言うんですけど、私が一所懸命やっているのをわかってくれているんだと思います。ライブに来てくれることもあるんですよ」
もちろん将来は「自分の音楽で」食べていくのが夢だ。
「実はちょっと前にインディーズでソロのCDを作ったんです。CDが売れたら、その分、お金がもらえるんですけど、ほぼ発売元の意見で作られてしまったので、自分の作品とは思えない仕上がりで……。今はソロよりもバンドのほうが楽しいです。
ライブハウス出演は話がくれば受けるって感じなので、赤字になることはないんですけど、それで食べていくのは厳しいですね。音楽活動を続けていくためにはある程度の収入が必要だと思うので、しばらくはアルバイトも続けて、うまく両立していきたいと思っています」