「過労が原因で体調を崩し、仕事を休んでいた」と言うのです。
あちゃー。そういう働き方、しちゃう人なのか。
面接をしていて、かなりいい線いっていたのに、最後の最後で「あちゃー」とダメになったケースをいくつかお話ししましょう。
これまでの仕事内容もよく、人柄もよく、いまうちに来てくれれば即戦力になると、おおいに期待できそうな人がいました。ただひとつ気になったのが、前職を辞めてからうちの会社を受けにくるまでに3〜4カ月ほどのブランクがあったこと。
「この期間、何をされていたのですか」と聞いたら、なんと「過労が原因で体調を崩し、仕事を休んでいた」と言うのです。話しぶりからすると、本人は「それほどまでに仕事で頑張っていた」とアピール材料のひとつにしたいようでしたが、こちらからすると「あちゃー。そういう働き方、しちゃう人なのか」と、一気に気持ちが冷めてしまって……。
病気など、本当にお気の毒だと思うのですが、面接の場で口にするのは、よほどの注意が必要。「セルフコントロールができない人なのかな」「チームでうまく仕事を分配する力のない人なのかな」。あるいは、体調が回復して間もない場合は、「体調不安から100%の力を発揮できないのではないかな」など、不安が先にたって、採用という賭けに出る気はなくなってしまいますから……。
結局、いちばん大事なのは、その人がいっしょに働く仲間としてどうか。
うちの会社で働いているイメージが湧かない人はダメ。
最後の最後の役員面接で、同業他社からも誘われていることをひけらかし、「実は、あちらはこういう条件で、こういう待遇で、と言われているんですよ」と、自分の価値を釣り上げるようなことを言った人も、最終的にはお断りしました。自分を高く売りつけようという姿勢に、みんな引いてしまったんです。
ちなみに、新卒の場合は、他社から内定をもらっていることを隠す必要はありません。新卒でいろいろな会社を回るのは自然なことですし、こちらとしても、ライバル会社の状況を知りたいですから。でも、中途採用の場合は、そのあたりは微妙。あえて伝える必要はない、と思いますね。
結局のところ、いちばん大事なのは、その人がいっしょに働く仲間としてどうか、ということなんです。その意味で、その人がうちの会社で働いているイメージが湧かない人はダメ。なんとなく合わないというか、どんなに優秀でもどんなにうちが求めている経歴の持ち主でも「こういうタイプ、うちの会社にはいないのよね」と思ってしまうような人。――なんでしょうね? 本人の努力でどうにかできる問題ではないので、「申し訳ないけれど」としか言いようがないのですが、でも、そういうのって、あるんですよね。