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某自動車メーカーで開発を担当していた岡野尚充さんは、1987年からの企業内ベンチャービジネス経験を経て、1992年、カーエレクトロニクスを扱う関連会社に出向。創立2年目で経営に苦戦中だったその会社の立て直しを期待されたのだ。再建方針の軸は新商品開発とコスト削減。それが功を奏し、会社は間もなく黒字化した。 「黒字化は私だけの功績ではなく、それまでの努力が実を結んだし、周りの人の協力があったからです」と岡野さんは謙遜する。 この会社にいたとき、「定年後は新しいシニア事業に参画しませんか」と声を掛けられ、1997年、エフサス・クリエ(株)シニア事業部での仕事を開始した。 岡野さんの話からは、新事業を立ち上げることのおもしろさと大変さがひしひしと伝わってくる。 「3年前にゼロからスタートしたシニア事業ですが、現在は、人材派遣、マニュアル開発・作製、施設管理、翻訳を4本柱としています。私はコンサルティング業務の他に、翻訳ビジネスの推進を任されているんですが、実際には三役か四役こなしています。 多くの顧客企業が海外展開を図っているので、翻訳ニーズは膨大。しかし他の翻訳会社との競争は過激です。そんななかで業績を伸ばすための基本戦略は、『価格破壊とスピード化の推進』であり、これを支えてくれる円熟のシニア翻訳人材が強みです」 この戦略を実現するため、岡野さんはITをフル活用したビジネスモデルを作り上げた。顧客のもとを訪れるのは最初だけで、それ以降の仕事の受発注や納品にはEメールを徹底活用。また、在宅のシニア翻訳者とのやりとりもEメールで行う。 この仕組みが顧客ニーズと一致し、仕事の受注量は急増した。2000年上期の実績は99年上期のほぼ2.5倍というから驚きだ。 |
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