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高橋さんが管理人を務める寮は、133部屋を有する鉄筋コンクリートの5階建て。入寮者も常時100人を数える。「これだけ大きい寮だと、とても1人ではやっていけません。そういう意味で、女房には感謝してます」と話す高橋さん。高橋さんにとって奥さんの信江さんは、「妻」であると同時に「仕事の協力者」でもあるのだ。
高橋さんが今の寮の管理を任されたのは92年3月のこと。当時、寮は開設されたばかりで工事も完全には済んでいない状態だったが、1週間もしないうちに寮生の入居が始まった。
「私たちが越してきて間もなく、寮生の荷物が次々と送られてくるようになりました。そちらを管理するのに精一杯で、自分たちの部屋を片づけている余裕はありませんでした。はじめの1〜2カ月は寝る暇もありませんでしたね」と信江さんは当時を振り返る。また、高橋さんも「夜中の2時3時に突然、非常ベルは鳴り出すし、防炎扉は風で閉まるし、セキュリティ面の文明の利器をマスターするまでは、いつもビクビクしていました」と話す。そうやって夫婦で苦労したことも、今となっては楽しい思い出だ。


夫婦で助け合いながら寮管理の仕事をこなす高橋さん夫妻が、共通して感じているのは、寮生気質の変化である。その点について、高橋さんはこう話す。
「打てば響くという言葉がありますが、今の子にはそれがないんです。自分の殻に閉じこもっているのか、こちらが話しかけても返事をしてくれない子もいますしね。だからといって、無理に相手の心に入っていくのはよくありません。この仕事をする上で大事なのは、つかず離れずの距離を保つことです」
「建物を管理するマニュアルはあっても、人の心にはマニュアルがない」という高橋さんの言葉に、寮管理という仕事の難しさとやりがいの両方が表されている。
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次回は[顧客サポート業務]に携わるシニア・エキスパートです。
3月22日から掲載します。 |
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